協調的対話におけるシステムの理解度に応じた発話生成

概要

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音声対話による問題解決システムが協調的な応答を生成するためには、システムがユーザの持つプランを理解している必要がある。しかし、プラン認識に成功するまでシステムが返答を返さないというのは協調的であるとはいえない。たとえ行為レベルの協調が達成されていない場合でも、対話レベルにおいては協調的でなければならない。すなわち、システムは、ユーザのプランの理解度に応じた発話生成を行なうべきである。本稿ではその基本的枠組である5段階対話モデルと理解度に応じた発話生成手法を説明する。我々のモデルでは対話レベルの協調は会話空間と呼ばれる動的ネットワークを構築してゆく過程で実現され、行為レベルの協調は問題解決空間と呼ばれるイベント階層における最適な行為を探索することによって実現される。以後、2章では我々の対話モデルとプラン認識手法及び理解度の判定手法について述べる。3章で浅い理解の処理、4章で深い理解の処理について説明し、5章で今後の課題について述べる。
一般社団法人情報処理学会の論文
1995-03-15