属性の数量概念を考慮した例からの学習

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例からの学習を行うシステムにID3がある。これは、属性と属性値の対からなる集合によって表される訓練事例を、トップダウン的な分割統治によって分類するシステムである。分類結果は、決定木で表される。分類の仕方は、ある属性を選択し、その属性の属性値について訓練事例を部分集合群に分割する。分割してできたそれぞれの部分集合に対して、同様の分割を繰り返す。これを、部分集合の要素がすべて同じクラスになるまで繰り返す。クラスとは、訓練事例の属している概念のことであるが、例からの学習では訓練事例のクラスがあらかじめわかっている。このようにして作られる決定木の質は、どの属性について分割をおこなうかということに依存する。ID3は分割をおこなう属性として、訓練事例の情報量エントロピを計算しその値が小さいものを選択する。これによって、決定木の大きさが最も小さいものが分類結果となる。ID3は、分割をおこなう属性として単一の属性を選択する。よって、属性間の関係を考慮したような決定木をつくることはできない。本稿では、属性間に関係がある事例としてマルチプレクサ問題をとりあげ、これを分類する方法について考える。
一般社団法人情報処理学会の論文
1996-03-06

属性の数量概念を考慮した例からの学習

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