自然言語コーパスにおける概念のマーキングルールの設定
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概要
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自然な発話における発想量を定量化したい。本研究では発想量を概念数として計量する。我々はここでいう概念数を、発話の中に現れる(発話行為論でいうところの)命題の数と考える。しかし、発話行為論の命題は考え方を示しているだけで、そのままでは実際に命題を数えることはできない。しかも発話行為論は、形態素・構文に関して、英語に対して考えられているので、そのままでは日本語に適用できない。そこで国語文法の品詞の概念を細かく用いることを考える。本稿では自然な発話を書き起こしたコーパスから概念を抽出するためのマーキングルール(品詞のマーキングルールと概念抽出ルール)の設定方法について考察し、実際のその適用について述べる。本ルールは要求の構造化の前段階となる概念抽出にも使えるので、最後にそれについても述べる。命題は指示、あるいは述定、あるいは指示と述定の組からなる。またエコによると、指示は表象であり、指示行為の結果によって生じる言語表現である。指示行為とは指示対象に言及することである。指示対象とは言語によって表現しうる実体、抽象的概念、関係、性質などである。また述定とは指示対象の属性(動作、存在、性質、状態)、あるいは指示対象間の関係に言及した言語表現である。我々はこれらの概念を用いてコーパスから概念を抽出する。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1996-03-06
著者
-
大森 晃
東京理科大学
-
土井 晃一
株式会社富士通研究所情報社会科学研究所
-
大森 晃
東京理科大学 工学部
-
土井 晃一
株式会社富士研究所コンピュータシステム研究所ドキュメント処理研究部
-
土井 晃一
富士通研究所国際情報社会科学研究所
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