集材機作業条件の統計的考察(I) : 集材機作業の現状

概要

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昭和50年以降の集材機作業を対象として全国的に無作為に収集した資料を用いて, 日本の集材機作業の実態を分析した。皆伐の場合, 国有林では「大型集材機(50馬力以上)-中・大面積伐区(2ha以上)-天然林大径木(平均幹材積0.4m^3以上)または人工林小径木」の組合せが, 民有林では「小型集材機-小面積伐区-人工林」の組合せが, 最も典型的な作業形態であった。分析の結果, 次の結論が得られた。(1)集材機作業の平均的な作業能率は皆伐の場合, 約18m^3/日である。(2)平均積載量と1日当り出材量の相関が高い。(3)実際の積載量は幹材積に比例している。幹材積が同一の場合は, 全幹・全木集材の方が普通集材よりも積載量が多い。(4)民有林の皆伐作業の場合は, 国有林に比べて積載量が少なく, 運搬回数が多い。民有林の作業は, 概して, 材が小さく, 横取距離が短く, 集材機馬力も小さいからである。(5)1日当り運搬回数と集材距離の関係はほとんど認められない。
一般社団法人日本森林学会の論文
1980-07-25