環状剥皮とジベレリン処理によるヒノキ精英樹クローンの着花促進
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概要
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ヒノキの若い精英樹クローンにどのようにして早く花をつけるかを研究した。1)環状剥皮, ジベレリンの樹幹処理, 環状剥皮とジベレリンの組み合わせ処理はいずれも精英樹クローンの着花を促進した。これらの処理のなかで, 環状剥皮とジベレリンの組み合わせ処理が最も有効で, 雌花と雄花が多数着生した。ついで, ジベンリンの単独処理が効果があった。環状剥皮単独処理の効果は顕著でなかった。ジベレリンは1個体当たり10mgよりも20mg施与した場合に一層花の着生な促進した。ジベレリンの処理時期については, 雄花の分化促進に対しては7月処理と8月処理の間に大きなちがいはみられなかったが, 雌花の分化促進に対しては8月処理の方がよかった。2)クローンによって処理の効果にちがいがみられた。ジベレリン処理, 環状剥皮とジベレリンの組み合わせ処理は供試全クローンの着花を促進した。しかし, 着花数はクローンによって差があった。環状剥皮単独処理は, クローンによっては効果が認められなかった。一般に自然着花量の多いクローンで処理の効果が強く現われるようである。3)ジベレリン処理, 環状剥皮とジベレリンの組み合わせ処理によって樹冠全体に花が着生した。雄花は樹冠の中部に最も多く着生したが, 雌花については一定の傾向が認められなかった。
- 1970-07-25
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