クロマツ種苗のマツ材線虫病抵抗性に対する花粉親の寄与
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概要
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日林誌84:45〜49,2002マツノザイセンチュウ抵抗性クロマツ採種園を構成する15クローンから採種し育苗した自然交配実生苗641個体の花粉親をRAPDマーカーを用いて識別した後,マツノザイセンチュウの接種試験を行った。接種から6ヵ月後に調査した結果,採種園産実生苗全体の生存率は61%であった。花粉親家系別の実生苗の平均生存率は40〜81%とクローン間で大きく変動し,種苗のマツ材線虫病抵抗性は種子親だけでなく花粉親の影響も強く受けていることが示された。また,花粉汚染によって生じた実生苗の生存率は25%と低く,周囲の未選抜個体からの花粉汚染を防ぐことの重要性が改めて示された。このように,種苗のマツ材線虫病抵抗性に対する花粉親の寄与を明らかにすることにより,効率的なクロマツ抵抗性種苗の生産が可能であると考えられた。
- 日本森林学会の論文
- 2002-02-16
著者
-
後藤 晋
東京大学大学院農学生命科学研究科附属北海道演習林
-
井出 雄二
東京大学大学院農学生命科学研究科
-
宮原 文彦
福岡県森林林業技術センター
-
後藤 晋
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林北海道演習林
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