ヤチダモ(Fraxinus mandshurica L..)の無菌発芽法
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概要
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ヤチダモ(Fraxinus mandshurica)の無菌発芽法を開発した。ヤチダモの成熟種子を表面殺菌後,そのまま,あるいは子葉側の端から種子の全長の約1/3を切断除去して,MS(MURASHIGE and SKOOG)培地あるいはその主要塩類を半分の濃度にした1/2MS培地を基本培地として,ショ糖(0,15,30g/l)およびBAP(6-benzylaminopurine,0,1,5,10mg/l)を添加した固形培地上で培養した。38日の培養期間中,インタクトな種子では発芽は全く観察されなかった。一方,切断種子では発芽が認められ,BAPを添加した場合には,明らかな発芽促進が認められ,培養開始から38日後の発芽率は75.0%と,無添加培地の2倍以上であった。一方,ショ糖の添加および基本培地の違いは発芽率には明確な影響を及ぼさなかったが,発芽した芽生えの子葉の伸長はショ糖の添加により促進された。発芽した芽生えの子葉節を切り取って発芽培地と同じ組成の培地に挿しつけたところ,BAP 5mg/l以下の添加あるいは無添加の培地で,発根して植物体が再生する場合が認められた。An effective method for aseptic germination of Fraxinus mandshurica was developed. After surface sterilization, one-third of cotyledonal side of the seed was cut and discarded. Cut seeds were laid on a solid MS (MURASHIGE and SKOOG) medium or 1/2 MS medium wherein the major inorganic elements of MS were reduced by a half, containing sucrose (0, 15, 30g/l) and BAP (6-benzylaminopurine, 0, 1, 5, 10mg/l) in combination. Intact seeds were cultured on the same medium also. No intact seed germination was observed during 38 days culture period. Cut seeds were germinated on every media. BAP of any concentrations markedly promoted the germination of cut seeds. Germination percent after 38 days of inoculation on BAP contained medium was 75%, which was twice the percentage on the medium without BAP. Sucrose concentration and basal media did not significantly affect germination. However, the growth of germinated seedlings was promoted by sucrose. Cotyledonal nodes of germinated seedlings were excised and cultured on the same medium for germination test. Some nodes rooted and regenerated into plantlets on hormone free medium or the medium containing BAP less than 5mg/l.
- 東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林,The Tokyo University Forests,東京大学大学院農学生命科学研究科生圏システム学専攻,東北林業大学森林資源与環境学院,Department of Ecosystem Studies, Graduate School of Agricultural and Life Sciences, The University of Tokyo,Faculty of Forest Resources and Environment, Northeastの論文
著者
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