無菌的に発芽させたAcacia auriculiformisの芽生えの組織培養

概要

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無菌的に発芽させたAcacia auriculiformisの芽生えを上胚軸片と下胚軸片とに別けて、BAP(6-benzylaminopurine)、NAA(α-naphtylacetic acid)およびGA_3(Gibberelic acid)をさまざまな濃度で添加した1/2MS培地上で培養した。上胚軸片からは、培地条件により、主軸シュートおよび腋芽からのシュートの伸長・増殖、発根が観察された。5.Omg/lのGA3および0.02mg/lのNAAの添加は、主軸シュートの伸長に効果があった。腋芽からのシュートの増殖には、1.0〜2.Omg/lBAPの添加が効果があった。下胚軸片からは、子葉葉腋からの、シュートの伸長・増殖と発根が観察された。シュートの増殖にはBAPの2.Omg/lの添加が適当であった。外植体からの直接の発根およびシュートの発根培地への移植により植物体を得ることができた。ホルモンフリーの1/2MS培地で高い発根率が得られたが、0.02mg/lのNAAの添加は、根の成長促進効果があった。初代培養で得られたシュートの腋芽の培養によって、複数のシュートを誘導することができた。増殖効率は、BAPを1.5mg/l添加した培地でもっとも高かった。また、初代培養で得られたシュートの試験管内さし木によりほぼ100%の植物体再生が可能であった。
日本森林学会の論文
1994-11-01