リーマン面上のグリーン関数の重ね合せによる二次元ラプラス方程式の近似解法
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概要
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ラプラス方程式の近似解法として,近年一部で用いられてきた代用電荷法を紹介し,適用不可能と考えられていた曲線弧を境界として持つ領域に対する適用法を示した.代用電荷法はラプラス方程式のグリーン関数の重畳法であり,境界法,選点法というものに相当する.グリーン関数の特異性の影響があるので境界から離して,極を配置しなければ誤差が大きくなってしまう.したがって曲線弧を境界として有するような領域に対して事実上適用できない.この困難に対し,z=1/2(t+1/t)の構成するリーマン面を考え,リーマン面の二枚の分枝のうち一枚を境界値問題を考えている面とし,カットを厚みのない曲線弧に一致させる.他のもう一枚の分枝上にグリーン関数の極を配直し,カットを通して,他の分枝上に与える影響を重ね合せることによって問題を解析する.具体例として平行板コンデンサおよび変形平行板コンデンサの解析を行った.従来のどの方法によっても不可能であった高精度が容易に得られた.この手法は厚みの猛い曲線弧がいくつあっても,どのような形をしていても適用可能であり,静電気学,流体力学等の広い範囲での応用が考えられる.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1980-05-15
著者
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