フラグメント分子軌道法プログラムABINIT-MPにおける2電子積分ルーチンの高速化ならびに並列化と性能評価
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概要
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Ab initioフラグメント分子軌道(FMO)法は, 巨大分子の電子状態計算を目的として北浦ら(Kitaura, 1999)によって提唱された計算手法である.従来の方法では分子サイズの4乗に比例していた計算量が, FMO法では2乗に比例するために, 大幅に計算時間が短縮できる.このFMO法においても, 最も計算時間がかかるのが2電子積分の計算であるため, 本研究では高速に2電子積分を行う計算ルーチンを作成しABINIT-MP(Nakano, 2000)に組み込んで, その性能評価を行った.HITACHI SR8000(512PU×1GB)で計算を行ったところ, 2電子積分の計算速度が4倍から7倍向上した.一方, フラグメント(ペア)内の並列化(細粒度並列化)を行った結果, 本ルーチンが速くなったこともあり, 計算コストに対する通信速度の重みが増してしまい, SR8000では細粒度並列化による大幅な実行時間の短縮が観測されなかった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2001-08-15
著者
-
中野 達也
国立医薬品食品衛生研究所
-
長嶋 雲兵
産業技術総合研究所ナノシステム研究部門
-
長嶋 雲兵
産業技術総合研究所グリッド研究センター
-
稲富 雄一
九州大学
-
北浦 和夫
産業技術総合研究所
-
稲富 雄一
株式会社富士総合研究所
-
北浦 和夫
大阪府立大学
-
稲富 雄一
(財)九州先端科学技術研究所システムlsi研究室グループ次世代スーパーコンピュータ開発支援室
-
中野 達也
国立医薬品食品衛生研究所医薬安全科学部
-
中野 達也
科学技術振興機構(jst)crest
-
中野 達也
国立医薬品食品衛生研究所:jst-crest
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