Ethynodiol diacetate (SC 11800) の雌ラットの性周期および妊孕性に及ぼす影響
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概要
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経口避妊薬として用いられている ethymdiol diacetate の Mini-Pill としての作用効果の有無について, 雌ラットの性周期, 性行動および娃孕性の面より検討し, あわせて他の steroids とくに progesterone, estradiol benzoate, testosterone propionate の作用について比較検討した. 1) Progesterone を0.02mg/day, 21日間投与しても性周期はほとんど変化せず, 雄ラットと同居させると全例まもなく妊娠した.しかし投与量を増加すると自然排卵が抑制されて持続発情間期の膣スミアを示し, 雌ラットは妊娠しなくなつた. 2) estradiol benzoate を同様に投与すると膣粘膜は水腫状に肥大し, 膣スミアは発情期またはかなり異つた像を呈した. 1μ/day の投与量では交尾率は低下しないが妊娠率は著明に低下した.しかし, 10μg/day, 100μg/day では交尾率は在下したが全例に妊娠は認められなかつた. 3) testosterone propionete を1μg/day 投与では性周期はほどんど乱れずほぼ全例が交尾して妊娠した.10μ9/day, 100μ9/day投与では交尾率, 妊娠率も低下した. 4) SC投与では0.01mg/dayの投与では交尾率, 妊娠率とも著しい変化はないが, 0.05mg/day, 0.3mg/day, 0.5mg/dayと投与量を増加するにつれて, 交尾率は徐々に低下したが妊娠率は著明に減少した. 5) 以上のことより Progesterone は交尾率と妊娠率は徐々に低下したが, SCは交尾率の減少は徐々であるのに比して妊娠率が著明に低下する事実は, SCの作用が progestterone とかなり異り, また Mini-Pill としての作用効果が存在するように推定出来る.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1971-12-01
著者
-
高橋 威
新潟がん
-
鈴木 雅洲
東北大学医学部産科学婦人科学教室
-
鈴木 雅洲
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
寺島 隆夫
新潟南病院産婦人科
-
大竹 四郎
県立新発田病院
-
布川 修
新潟南病院産婦人科
-
広井 正彦
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
布川 修
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
高橋 威
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
大竹 四郎
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
川越 慎之助
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
永松 幹一郎
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
寺島 隆夫
新潟大学医学部産科婦人科学教室
-
川越 慎之助
新潟大学医学部産婦人科学教室
-
広井 正彦
新潟大学医学部産婦人科学教室
-
布川 修
新潟大学医学部産婦人科学教室
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