タケノコのかっ変発生に関与する数種酵素活性の貯蔵中の変動
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概要
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タケノコを20℃に貯蔵すると, 貯蔵2日後より基底部周辺にかっ変が生じ, しかも貯蔵が長期に及ぶと, かっ変発生部位も拡大し, その程度も増大した.本研究は, タケノコのかっ変発生機構を酵素活性の観点より検討したものである.1. タケノコの部位別のグルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PDH)およびシキミ酸脱水素酵素(SADH)活性は, 先端部で最も高く, 中央部, 基底部の順に低下した.ポリフェノールオキシダーゼ(PPO)活性は部位による差は見られなかった.また, 3種の酵素活性を比較すると, G6PDHが最も高く, SADH, PPOの順になった.2. 20℃貯蔵中のタケノコ基底部のG6PDH, SADHおよびPPO活性は, 3種とも貯蔵2日後に増加し, 以後減少した.これらの酵素活性の挙動はかっ変現象と良く符合した.3. フェニルプロパノイド合成の鍵酵素であるフェニルアラニン・アンモニアリア-ゼ(PAL)とチロシン・アンモニアリアーゼ(TAL)活性はともに先端部で低く, 基底部で高かった.4. 貯蔵中のPALおよびTAL活性は, ともに貯蔵2日後に減少し, 著しく劣化が進んだ9日後に再び急増した.
- 園芸学会の論文
- 1999-05-15
著者
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