福岡県産小麦の品質および製めん適性に関する研究 : 第2報主要形質からみた年次間変動および産地間差

概要

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福岡県産小麦の品質および製めん適性の実態を把握するとともに,品質および加工適性の改善を図るため,県内主要水田裏作小麦産地の1984〜86年産小麦農林61号を用い,主要形質の年次間変動および産地別変動並びに主要形質についての主成分分析を行い主要形質からみた産地の分類を検討した。1.産地を通した形質別の年次間変動は,硝子率が最も大きく,次いで色相,灰分の順であった。一方,1l重,千粒重,アミログラフの糊化開始温度・最高粘度時温度の変異係数は小さかった。2.産地の違いによる年次間変動の大小については一定の傾向は明らかではなかったが,形質によって年次間変動の大きい産地と小さい産地があることが判明した。3.主要形質間の相関行列をもとに主成分分析を行い,各産地の品質に関する特徴の分析を試みた結果,幾つかのタイプに区分できた。4.今後はさらに品種間差異,栽培条件および土壌条件について検討する必要がある。
日本作物学会の論文
1988-12-15