塩漬液の浸透圧ときゅうり果肉中への食塩とソルビトールの浸透および果肉の水分含量との関係
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概要
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輪切りにしたきゅうりの小片(約10g)を, 総合浸透圧が47.4, 63.1, および94.6atm(それぞれ平均値)で, その中のソルビトールの占める浸透分圧が21.3, 46.3, または72.6%(各平均値)となるような9種類の食塩とソルビトールから成る混合液に対して, 4℃で20時間塩漬けした。塩漬け後, 果肉中に浸透した食塩とソルビトールの濃度, および果肉の水分含量を測定し, 塩漬けに使用した混合液の浸透圧との関係を調べた。得られた結果は以下の通りである。(1) きゅうり果肉中に浸透する食塩濃度(湿重量当りのパーセント)は, 塩漬け液の総合浸透圧( 食塩とソルビトールの浸透圧の合計)が高いほど, また食塩の浸透分圧が高いほど, 高くなる傾向があった。(2) 果肉に浸透する食塩濃度と塩漬け液中の食塩の浸透分圧との間には正比例関係が認められた。(3) 果肉中に浸透するソルビトールの濃度は, 塩漬け液の総合浸透圧が高いほど, またソルビトールの浸透分圧が高いほど高くなる傾向にあった。(4) 浸透するソルビトール濃度と塩漬け液中のソルビトールの浸透分圧との間には, 塩漬け液の組成に関わりなく, 一定の相関が認められたが, 正比例関係は認められなかった。(5) 塩漬け果肉の水分含量は, 塩漬けによって減少するが, 塩漬け液中の食塩およびソルビトールのそれぞれの浸透分圧には依存しなかった 。(6) 塩付け果肉の水分減少量と塩漬け液の総合浸透圧との間には良い相関が成立した。塩漬けによる果肉の水分減少量はほぼ一定で, 総合浸透圧1atm当り果肉湿重量の0.15〜0.20パーセントであった。
- 1998-05-20
著者
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大石 明美
東和化成工業(株) 食材開発研究センター
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北島 徹
東和化成工業(株) 食材開発研究センター
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大橋 且明
東和化成工業(株)食材開発研究センター
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金子 由公
東和化成工業(株) 食材開発研究センター
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畑山 静夫
東和化成工業(株) 食材開発研究センター
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木内 秀和
東和化成工業(株)食材開発研究センター
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大石 明美
東和化成工業株式会社 食材開発研究センター
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大橋 且明
東和化成工業 食材開研セ
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