食生活における社会・個人的自己実現を志向した価値意識 (第1報) : 高校生と研究者の実態から

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これからの家庭科教育の在り方として,個人としての自己実現とともに社会的自己実現を目指す教育が求められている。そこで,まず,高校生と研究者が高校生に望む食生活における価値意識を社会・個人志向性の視点から明らかにすることを目的とした。アンケート調査における対象は,高校生1767名,家政学・家庭科教育学研究者10名,調査方法は質問紙留置法,調査期間は1996年12月∼1997年3月であった。結果は,(1)食生活における社会志向性価値意識で,高校生は「食事マナーの心得」「他の人の気持ちになれること」「周囲との調和の重視」を,研究者は「食糧・資源問題を考える」「真摯な姿勢」「食文化の重視」「人とのつながりの重視」を重視していることが明らかとなった。また,個人志向性価値意識で,高校生は「基本的知識の重視」「ウェイトコントロールの心がけ」「調理技能」を,研究者は「基本的知識の重視」「計画・管理」「評価・検討」を重視しており,食生活における社会・個人志向性価値意識において,高校生・研究者間に差異が認められた。(2)高校生の食生活において,自己と理想自己の内容には順位性の差がないが,認識の程度は理想自己において高くなり,差があることが認められた。
日本家庭科教育学会の論文
1999-10-01

食生活における社会・個人的自己実現を志向した価値意識 (第1報) : 高校生と研究者の実態から

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