年齢,性,労作,妊婦,授乳婦別食糧構成の一案(昭和60年推計)(自然科学編)

概要

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昭和60年における日本人栄養所要量が策定され,性別,年齢別所要量,労作別,妊婦・授乳婦別附加量および日本人1人1日平均所要量として公表された。しかし実生活において,これらの摂取栄養量は食物として充足されるのが望ましいのであるから,健康を保ち,見更に増進させるためには所要量に見合った食糧構成の指標を作成することが重要な意義を持つものと考える。但し食糧構成は本来種々の組合せが出来るものであり,環境に応じて適切な食糧の組合せが作成されるべきものである。しかし1日に摂取すべき栄養素の数は多く,かつ普通の食事では供給され難いものがあるので,すべてを充足させ得るような食糧構成の作成は困難と言えよう。そこで種々の場合に適した食糧構成を作成する際の目安としての食糧構成の一例を示すことは,日常生活においても,集団給食の場においても有効なことであり,また食生活指導など各方面からの要求も多い。ある集団の年齢,性,労作,生理状態等による人口分布とそれら個別の所要量を充足する食糧構成から,その集団の平均的1人1日当りの食糧構成を算定することは,その集団の食生活状態の評価,栄養改善のための指導目標の基,栄養行政の方向づけとして役立つものと考える。また健康を目標とした国の食糧需給計画の参考となり得るものと思われる。策定の基本方針としては前回に準じ,性,年齢別所要量を直接の基礎とした。各労作および妊婦,授乳婦については所要量が付加量として示されているので,食糧構成も各食品群の附加量で示すこととし,各対象集団の生活様式,生理状態,嗜好なども考慮しながらそれぞれの所要量に出来るだけ見合うような食糧構成をつくることとした。この際,供給面での制約についてぱむしろ需要に応じて供給体制がかなり対応し得るものと考えることにしたが,食品群別成分表は需給面を主として考慮し作成した。
千葉県立衛生短期大学の論文

年齢,性,労作,妊婦,授乳婦別食糧構成の一案(昭和60年推計)(自然科学編)

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