犬の子宮断端蓄膿症の2例

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概要

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避妊手術の病歴がある犬2頭(シェルティ,6歳と雑種犬,13歳)に発生した子宮断端蓄膿症について検索した.2順に共通して認められた臨床症状は,元気消失,食欲不振および外陰部の腫大であり,血液検査所見では白血球数の増加と総蛋白およびAI-P値の上昇であった.ホルモン測定を行った1頭ではエストラジオールは正常値範囲内にあったが,プロゲステロンは増加していた.超音波検査では,膀胱エコーに隣接して,子宮蓄膿症で観察される画像と類似した嚢胞状エコーが描出された.膀胱と癒着していた1頭では,子宮断端と膀胱は常に同時に描出され,画像も恒常性を示し,特徴的であった.病理学的には,子宮蓄膿症と類似した病変が認められ,子宮断端蓄膿症の臨床診断が確認された.今回の症例の検索によって,子宮断端蓄膿症の臨床・病理学的所見を明らかにし,臨床診断に役立つと思われる有用な情報を得ることが出来た.
岐阜大学の論文
1992-12-25

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