小動物における心臓以外の胸腔内疾患への超音波画像診断法の応用

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概要

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心臓以外の胸腔内病変のある犬1例と猫5例について超音波画像診断法を行い,併せて,X線検査も行った。横隔膜ヘルニアの症例では,胸腔内へ脱出した臓器が正確に診断でき,横隔膜の異常を示唆するエコーやヘルニアの生じている部位を観察することが出来た。胸腔内腫瘤の症例では,腫瘤の大きさ,形,存在位置,周囲臓器との関係などが判読でき,腫瘤の内部エコーの性状を知ることができた。肺腫瘍の症例から,肺の表在性実質性病変は描出可能であることが示唆された。胸水貯留がある場合,本法によってその存在診断や性状の診断が出来るばかりでなく,胸水は胸腔内病変観察時のcontrast mediumやacoustic windowとなるので,通常のX線検査法では識別困難な胸腔内病変の解析ができた。今回の検索成績から,超音波画像診断法によって心臓以外の胸腔内病変の診断に役立つ,X線検査法では得られない,有益な情報が得られることが明らかにされた。
岐阜大学の論文
1990-12-25

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