<原著論文>短期間のベッドレストによる欠失ミトコンドリアDNAの発現

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概要

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ヒトのミトコンドリアDNA(mtDNA)の場合, 4977-bpの長さの欠失が頻繁にみられることからcommon deletion(CD)と呼ばれている。我々は, 短期間のベッドレストおよび持久性運動によって起こる欠失mtDNAの発現とその消失の動態を探った。血液サンプルは, 2名の若い被験者からベッドレストおよび運動の前後に採取し, PCR法により分析した。ベッドレスト開始前には両被験者ともmtDNAのCDは認められなかった。また, ベッドレスト終了後においてもCDは発現しなかったが, 1名の被験者において, ベッドレスト終了から2日後にCDの発現が見られた。持久性運動実験の場合, 運動開始前には両被験者ともmtDNAのCDは見られなかった。しかしながら, 運動終了後の翌日にCDが発現し, 1名の被験者では3日後に消失した。これらのデータは, 短期間のベッドレスト後にはmtDNAのCDが発現しなかったことを示している。
茨城県立医療大学の論文

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