健康状態がよくない地域高齢者の現状:阿見町高齢者ヘルスプロモーション研究の調査結果から

概要

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この調査は, 健康状態がよくない高齢者の状況を評価するために実施された。調査データは, 茨城県阿見町に居住する65歳以上の高齢者を対象に集められた。有効回答は4939名で, アンケートの回収率は90.5%と, 非常に高かった。健康状態がよくない高齢者の数は2679名(58.7%)であった。健康状態がよくない高齢者は, 女性の比率が高く, また高齢になるほど比率が高いことが示された。その症状としては, 老化あるいは疾患などにより, 視覚あるいは聴覚が不自由であったり, また歩行困難が含まれた。健康状態がよくない高齢者は, 3つの健康指標(健康度自己評価, 老研式日常生活活動能力指標, 自己評価抑うつ尺度)で有意に劣っていた。「買い物の場所」, 「交通機関」, 「医療機関」, 「社会サービス」, および「公共施設のスロープ」の5つの項目では, 健康状態がよくない高齢者とそうでない者で有意な相違を示し, 健康状態がよくない高齢者ではこれらすべての項目で日常生活に不都合や不満を感じていることが示された。
茨城県立医療大学の論文