<原著論文>酸素摂取効率勾配による脊髄損傷者の有酸素能力の評価

概要

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有酸素能力の新しい指標である酸素摂取効率勾配(OUES)の脊髄損傷者への有用性を検討した。脊髄損傷男性19名を対象に上肢クランキングによる最大運動負荷テスト(ランプ負荷法)をおこない, 最高酸素摂取量(VO_2 peak), 換気性閾値(VT)を求めた。また, 運動負荷終了時の最大仕事率を100%MWLとし, 10%MWLから10%ずつ100%MWLまでの各運動強度でOUESを算出した。その結果, OUES_<100%MWL>とVO_2 peak. OUES_<100%MWL>とVTの間には, それぞれr=0.858(p<0.0001), r=0.766(p<O.0001)の有意な正の相関が認められた。また, 信頼性分析の結果, OUES7_<70%MWL>以上でOUES_<100%MWL>と高い一致の信頼性(URel>0.90)が認められた。以上のことから, 0UESは脊髄損傷者の有酸素能力を反映した指標であり, 最大運動強度の70%程度の負荷で信頼性の高いOUESを検出できることが確認された。
茨城県立医療大学の論文