<原著論文>大腿骨頸部骨折後の日常生活自立度の変化とその関連要因についての一考察

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概要

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高齢者が寝たきりになる要因の一つといわれている大腿骨頸部骨折後の日常生活自立度の変化に注目し, 寝たきりかどのようにつくられるのか関連要因を検討した。大腿骨頸部骨折で手術を受けた65歳以上の58名を対象に郵送で, 属性, 自立度および生活場所の変化(骨折前・退院時・調査時), 住宅改造の有無, 社会福祉サービス利用状況などを調査した。その結果, 約4割の者が退院時に自立度が低下していた。骨折前と退院時の自立度を比較し維持群と低下群に分け, 性, 年齢, 骨折前から持っていた疾患と比較したが, どれも有意な差はなかった。退院後の自立度変化に影響を与えていた要因は, 新疾患の発症, 痴呆の進行, 再骨折への不安や恐怖からの活動制限などであった。自立度の低下を防ぐためには, 日常生活の健康管理と疾患や症状のコントロール, 生活環境の整備, リハビリテーションの継続の重要性が示唆された。
茨城県立医療大学の論文

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