<原著>都市の在宅死と介護における医療福祉の課題
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概要
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都市における在宅での看取りの実態を分析し, 在宅死を可能にするための介護支援のあり方を明らかにすることを目的に調査をおこなった.調査は, 事前に協力の得られた大阪市の訪問看護ステーション(以下ステーション)18カ所に郵送式質問紙法により実施した.調査の内容は, 死亡病名, 発病から死亡までの期間, 介護者, 在宅サービス利用状況, 医学的処置の利用状況であった.調査対象は在宅での死亡者114名である.死亡時の平均年齢は80.2歳と高齢であった.また高齢になるほど慢性死亡が多かった.介護に関しては, 「介護代替者」不在が64.5%あった.また高齢者の看取りは, 配偶者・嫁が多かった.死亡者の性別と介護者の関係においては, 配偶者と実子が関係していた.医療処置と比較して在宅サービスの利用は少なく, 介護者の介護負担を示唆するものであった.都市の在宅死を可能にするためには, 本人・家族を手厚く援助する医療福祉の統一されたマネージメントが重要である.
- 川崎医療福祉大学の論文
- 2000-12-25
著者
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小河 孝則
川崎医療福祉大学医療福祉学部医療福祉学科
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人見 裕江
川崎医療福祉大学
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中村 陽子
川崎医療福祉大学
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宮原 伸二
Npo法人総合ケアシーザル
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宮原 伸二
川崎医療福祉大学
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人見 裕江
千葉大学医学部附属病院 看護部
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人見 裕江
東京医科歯科大学 大学院保健衛生学研究科博士後期課程
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小河 孝則
岡山大 医
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小河 孝則
川崎医療福祉大
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小河 孝則
鳥取大学 医学部 保健学科
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人見 裕江
昭和大学病院 看護部
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中村 陽子
鳥取大学 医学部 保健学科
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人見 裕江
鳥取大 医 保健学科
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人見 裕江
川崎医療福祉大 医療福祉
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宮原 伸二
川崎医療福祉大
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宮原 伸二
NPO総合ケアシーザル
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