1992 年度南極周回気球実験
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概要
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南極周回気球(Polar Patrol Balloon以下PPB)実験は, 南極域の夏期(12月∿1月)に安定して吹く高層の偏東風を利用して大型の観測大気球を南極大陸に沿って2∿3週間で周回させ, 長時間にわたって広域観測を実現させようとするものである。こうした気球実験の可能性は1982年より検討が進められ[1], [2], 1984年度からはオートバラスト装置などPPBシステムの開発が国内およびノルウェーでの気球実験を通じて行われた。1987年(第28次隊), 1989年(第30次隊)には南極域で初のPPB気球実験の基礎となる工学飛翔実験が実施され, 周回飛翔の確実性を立証した。1990年度からは, 国立極地研究所の3年計画として科学観測を目的とした南極周回気球実験が実施されることになり, 1990年度(第32次隊)では2機の観測器を放球し, PPB気球の有効性が実証された[3], [4]。ここで報告する1992年度は, 観測最終年度となり, 宇宙科学研究所および関連研究機関, 研究者の協力のもとに3台の観測機器と大気球3機を昭和基地に搬入し, 第34次隊夏期オペレーション中に第33次隊, 第34次隊合同で3機すべての気球を放球し, 観測を実施した。
- 宇宙航空研究開発機構の論文
著者
-
並木 道義
宇宙科学研究所
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佐藤 夏雄
国立極地研究所
-
利根川 豊
東海大学工学部
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佐藤 夏雄
情報・システム研究機構 国立極地研究所
-
利根川 豊
東海大学工学部航空宇宙学科
-
利根川 豊
工学部航空宇宙学科航空操縦学
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並木 道義
宇宙科学研
-
佐藤 夏雄
国立極地研
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