沖縄の日長条件下におけるマツ属の生長制御に関する研究 (II)(農学部附属演習林)
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概要
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沖縄地方におけるアカマツ, クロマツの生育不良の原因を, 日長の面から検討し, それらの樹種の栄養生長と日長との関係について調査した。1.本研究は, 沖縄の自然日長区と, それらの樹種の天然分布のほぼ中央部となる京都地方の自然日長になるように, 自然日長に日没から2時間人工補光した区を設定し, 処理区別に種々の形質について比較した。2.幹, 葉の伸長生長は補光区で著しく増大し, 自然日長区で減少した。乾重量では, とくに全葉重量に大きな違いがみられ, 補光区は, 自然日長区の約2倍になった。3.幹の節間長, 針葉の大きさは補光区で明らかに増大した。4.同化部重と非同化部重の関係から, 補光区は自然日長区に比べ, 相対的に同化部重が増大した。これらのことから, アカマツ, クロマツの天然分布域と導入地域である沖縄地方における生育の違いは, 日長がその一因として関与していることが明らかとなった。
- 琉球大学の論文
- 1978-12-01
著者
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