京都市北部の貧弱な天然生ヒノキ林の純生産速度(林学部門)
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概要
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B_B残積土にある天然生の, 貧弱な林相のヒノキ林(樹齢85-108年)の純生産速度を調査し, 経済林であるヒノキ人工林と比較検討した。貧弱な調査林の特徴は, 林分葉量, 現存量密度, 林分樹高あたりの幹現存量, 純生産速度および幹重量成長速度は, いずれも人工林にくらべ小さいことである。また, リターフォール速度が小さいのにくらべ, 林内空間の枯枝や枯木量およびA_0層の有機物量は多くて物質循環は悪かった。ほかの測定量や生産構造は人工林の範囲内にあって, 貧弱な調査林の特徴はとくに認められなかった。ヒノキ林の調査報告と比較検討したところ, 冬季の林分葉量10t/haが閉鎖したヒノキ林の下限であることがわかった。また地上部純生産速度7.77t/ha・yもヒノキ林の下限とみられ, これは成長良好な人工林の約50%にあたった。
- 京都府立大学の論文
- 1979-12-20
著者
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