樹幹の振動および固定がハンノキ属 2 種の成長におよぼす影響(林学部門)
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概要
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落葉広葉樹ハンノキ属の2樹種の若木について, 3とおりの機械的刺激 : 振動, 固定, および自然(対照)を樹幹に与えて, 約1生育期間の成長への影響を調べた。実験結果を要約するとつぎのとおりである。1)振動によって樹高成長は減少, 直径成長は増加し, そしてH/Dは減少した。生枝下部の幹断面積成長は, 振動で下方ほど著しく促進された。しかし樹冠内では振動の影響はあらわれない。固定すると生枝下部で減少し, 樹冠内での増加が著しい。2)処理期間中の年輪成長幅は, 振動方向の増加が樹幹全体であらわれた。この傾向は下方ほど大きい。3)根重および根の割合は振動によって増加した。とくに支持根で著しい傾向があり, しかも振動方向に発達して耐振動性が大きくなった。4)全樹体, 地上部, 幹枝葉の各重量に対する処理の影響はばらばらであったが, 振動で乾物生産が減少することはなかった。幹枝葉のしめる割合は振動によって顕著な変化があらわれない。T/Rはヤシャブシで処理効果がなく, ヤマハンノキの実験では振動<自然<固定となった。5)固定処理後に支柱を取去ると幹は曲って倒れた。幹比重は振動>自然>固定で各10%差だった。
- 京都府立大学の論文
- 1983-11-15
著者
-
齋藤 秀樹
京都府立大学農学部
-
斉藤 秀樹
応用地質(株)技術研究所
-
齋藤 秀樹
京都府立大学大学院農学研究科森林生態学研究室:(現)東邦レオ(株)
-
竹岡 政治
京都府立大学農学部造林学研究室
-
川田 丘
京都府立大学農学部造林学研究室
-
川田 丘
京都府立大学農学部造林学研究室:(現)京都府京北地方振興局
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