放棄茶園におけるチャノキ花粉の生産量

概要

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若葉の摘採を止めて数年後の茶園(京都府城陽市, 木津川河川敷)において, チャノキ花粉の土地面積当り生産量を粒数と乾重量で調査した.本茶園から花試料を採取して開花前の花の花粉量を調べた.花の中央部につくトックリ形花糸の雄ずい(花全体で5.5%)には花粉数3,177粒, 他の雄ずいには2,172粒があった.花当りの花粉数は554×10^3粒と推定した.開葯前と後の平均葯重差から求めた雄ずい当り花粉重は0.1233mg, 花当り31.0mgとなった.花当り花粉重を同粒数で除して求めた平均花粉1粒重は56×10^<-6>mgである.胚珠対花粉の数比は31〜36×10^3と推定した.リタートラップ法で調査した群落での開花数は2,226.0個/m^2(2002年開花)と1,915.9個/m^2(2003年開花)で, 年次変動は小さかった.チャノキ群落の花粉生産量を粒数1.06〜1.23×10^9/m^2/yr, 乾重量59.4〜69.1g/m^2/yrと推定した.
日本花粉学会の論文
2005-06-30