LAMP法を利用したコシヒカリの高精度・迅速識別
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
LAMP法を用いた簡易で迅速なコシヒカリの識別技術を開発した.コシヒカリを検出するプライマー(陽性プライマー)およびコシヒカリを除く品種を検出するプライマー(陰性プライマー)は,いもち病抵抗性遺伝子である<I>Pi5-1</I>とその感受性対立遺伝子の配列を用いて作製した.陽性および陰性プライマーによる上位48品種の増幅解析の結果,両プライマーは,それぞれコシヒカリもしくはコシヒカリ以外の品種を約90%の確度で検出可能であることが示された.また,粒サンプルからの迅速な識別を目指し,水酸化ナトリウムを用いた極簡易DNA抽出法の開発も合わせて行った.簡易法で抽出したDNAは,キットで精製したDNAとほぼ同等のLAMP増幅を行うことが可能であった.これらの手法を組み合わせ,コシヒカリとひとめぼれ(コシヒカリ以外の品種の代表)間における試料混入の検出を試みた結果,どちらのプライマーも1%の混入から検出可能であることが示された.
- 社団法人 日本食品科学工学会の論文
- 2011-12-15
著者
-
奥西 智哉
食総研
-
OKUNISHI Tomoya
National Food Research Institute
-
Okunishi Tomoya
Wood Research Institute Kyoto University
-
奥西 智哉
独立行政法人中央農業総合研究センター北陸研究センター
-
岸根 雅宏
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所
-
Okunishi Tomoya
Food Resource Division National Food Research Institute
-
奥西 智哉
(独)農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 食品素材科学研究領域
-
岸根 雅宏
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
-
岸根 雅宏
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所
関連論文
- 炊飯米を生地に添加したパンの官能評価
- ごはんパン・米粉パンの製造と品質向上技術 (特集 パンのふっくら・もっちり感を究める)
- 1Gp11 理化学的解析による酒造好適米と良食味米の比較(醸造学・醸造工学,一般講演)
- 小麦粉パンよりよく膨らむ、確実においしくなる (もっちりおいしいご飯パン)
- 発芽玄米・発芽大麦混合利用による粉末の製造とその高血圧抑制効果
- 玄米保管時における酸化劣化とその抑制方法
- 糯加工品における糯米の品種判別および異種穀類の混入検出技術の開発
- PCR法による世界の広範な特性の米の識別および食味要因の探索
- 発芽玄米の2軸エクストルージョンによる食品素材化
- 製粉方法の異なる米粉の特性と製パン性の関係