人工飼料を用いたコブノメイガの大量飼育体系の開発
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概要
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人工飼料によるコブノメイガの大量飼育体系を確立するために, 大量飼育法について検討した.(1)ポリエチレン袋を利用した採卵における成虫の放飼数について調査した.ポリエチレン袋(45×30cm, 厚さ0.03mm)に雌雄ペア数の異なる成虫を放飼し, 産卵させた.その結果, 1雌当たりの産卵数では3ペア, 5ペア, 10ペア区で差は認められなかったが, 10ペア区では羽化後2〜5日の短期間に毎日1雌当たり20卵以上が産卵可能であり, 大量飼育には採卵は10ペアで行うのが適していた.(2)幼虫の飼育容器であるポリプロピレン製容器(15×20×5cm)中の飼育密度を100頭, 150頭および200頭として成育を比較した.その結果, 100頭区での蛹化率がもっとも良好であった.また, 150頭区および200頭区ではふ化後15日目以降に顕著な生存率の低下が認められた.蛹重は100頭区がもっとも重かった.蛹化率および蛹重については, いずれも飼育密度と負の相関が認められた.一方, 発育期間についてはいずれの密度区でも38日前後で, その差は最大でも2日程度であり, 飼育効率にはほとんど影響しなかった.(3)蛹化場所の検討と蛹回収についての試験を行った.ハラフィン紙をひだ状に折ったものは, 蛹化場所としてよく利用され, 回収も容易であった.
- 2005-11-25
著者
-
坂巻 祥孝
鹿児島大学農学部
-
櫛下町 鉦敏
鹿児島大学農学部
-
津田 勝男
鹿児島大学農学部害虫学研究室
-
櫛下町 鉦敏
鹿大・農
-
大村 浩之
鹿児島大学農学部
-
上和田 秀美
鹿児島県鹿児島農業改良普及センター
-
津田 勝男
鹿児島大 農
-
Tsuda Katsuo
Laboratory Of Plant Pathology And Entomology Faculty Of Agriculture Kagoshima University
-
津田 勝男
鹿児島大学農学部
-
上和田 秀美
害虫学研究室:鹿児島県農業試験場大隅支場:(現)鹿児島県農業試験場病虫部
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