児童の問題づくりを個別に促進する文章題作成コンピュータソフトの研究開発(4) (今日的な教育課題)

概要

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平成20年度に発表された新しい学習指導要領では,算数科において,事象を数学的に解釈・表現することを重視することがあげられている。従来の算数科の学習においては,知識・技能の定着に着眼することが多かったが,知識・技能をつくり出す過程こそがもっと重視されるべきだという見解に依っている。本研究は,児童が文章問題を作成する中で,事象を数学的に解釈する力を個別に高めることができるという仮説に基づき研究を進めてきている。本年度は,研究4年目にあたる。昨年度までの研究成果に基づき,引き続いて附属小学校の児童を対象に,基礎的なデータを再度とり,分析してきた。また,実際の授業における運用においては,コンピューターを使った個別の活動と合わせて,ソフトウェアに改良を加え、集団学習場面における文章問題の構造に関する気づきを学級全体で明らかにし,個と集団の相互作用を重視した授業過程を明らかにしようとしている。結果として,演算の意味(増加・合併・求残・求差)をとらえさせることをねらっている。
広島大学学部・附属学校共同研究機構の論文