キャベツの苗取り作業の能率化に関する研究
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概要
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キャベツの定植作業の能率を高める上で, 苗取り作業の能率向上は無視できないところから, 作業法や育苗法の検討を行なつた.1. 1条用移植機を用いた機械利用定植作業において, 苗取り作業時間は44%を占め, 苗取り作業の能率を高める必要性が認められた.2. 条は無移植苗においては, 選別作業を省略する方法と掘り取らずまびくように引き抜く方法が能率の高い苗取り方法であつた. しかし引き抜く方法では苗の細根が失われ, 活着上の問題が心配された.からみ合つた苗は引き離さなくても植え付け精度に悪い影響を及ぼさなかつた.3. 正条植に移植した苗は条は無移植苗にくらべて能率よく取ることができた. その理由は「選別, 分離, 計数」の作業がわずかの時間で済んでいることにあつた. またこの結果は株ごとに離れていること, 苗のそろいがよいことが苗取り作業能率を高めるのに効果があることを示唆した.4. 条は後に正条植で移植すると, 無移植に比較して苗のそろいがよくなつたが, 初めから点ぱした苗のそろいのよさには及ばなかつた. 移植の効果は点ぱ苗に対しては認められなかつた.5. 点ぱ様式は苗取り作業能率を高めるための条件をよく満たしている. そこで, 実用上一方の種子間隔 (条間)を10cmとして, 点ぱ法を検討した結果, 1種子あたり面積を40cm2, 点ぱ種子数を1あるいは2粒とするのが苗のそろいや生育の上から適当と考えられた.
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