アスパラガス貯蔵根における発芽前後の糖の変化
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概要
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発芽前後のアスパラガスの貯蔵根における糖の変化を調べた.1. 発芽前後のアスパラガスの貯蔵根には, フルクトースとスクロースが存在し, グルコースは微量存在した. フルクタンは多量に存在し, その重合度は13まで検出できた.2. 発芽後2日目の貯蔵根では, 根茎から遠いほどフルクトースとスクロースの濃度が高くなり, フルクタン濃度は低くなった.3. 休眠中の2年生根茎には, フルクトースとグルコースが等量存在した. スクロースはフルクトースの約5倍存在した.4. 貯蔵根において, 発芽4日前から発芽後1日まではフルクトースとスクロースは減少する傾向を示した. フルクタンは重合度に関わらず, あまり変化しなかった.5. 発芽以降の貯蔵根では, フルクトースは20°Cで発芽後5日目から, 10°Cで8日目から増加した. 増加は20°Cで急であった. スクロースとフルクタンはあまり変化しなかった.6. 根茎より切り離した貯蔵根の切片の場合には, 温度に関わらず, フルクトース濃度の増加が認められなかった.7. 貯蔵根の切片の糖組成及び濃度に対するGA3, GA4, IAAの処理効果は認められなかった. 貯蔵根のフルクタンの分解には植物ホルモンは関与していないと考えられた.
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