逆行性膵管造影の実験的研究 : 第1報 造影剤の種類および注入量の膵組織におよぼす影響
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概要
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犬を用いた実験的逆行性膵管造影を行ない, 造影剤の種類および注入量の膵組織におよぼす影響を検討した. その結果, 造影剤の注入により, 膵管中心性に, 腺房細胞の変性, 壊死などの変化が生じる可能性があること, そして, その変化は不可逆的なものであることを確認した. この膵組織傷害には, 造影剤の種類よりも, 注入量が大きく関与し, 間質に漏出した造影剤が, periacinal-space を押し拡げることと関係があると考えられた. 以上より, 臨床上, 逆行性膵管造影を施行する際には, その症例の選択は勿論, 造影剤注入量の決定にも十分慎重であらねばならないことを提言した.
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