難治性潰瘍性大腸炎の臨床統計とその治療
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概要
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潰瘍性大腸炎 (ulcerative colitis : UC) を長期経過例も含めて臨床的な面から難治性の要因を分析し, 難治性UCとしてのcriteriaを設けることを試みた. 5年間以上にわたって追求し得たUCでは頻回再燃例や厳密な内科的治療に奏効せず, 活動期間が遷延したり, より重症化する傾向が得られた. これらの症例は, (1) 慢性持続型, (2) 再燃後6カ月以上活動期にある例, (3) 頻回に再燃をくり返す例, のいずれかに相当するものであり, これらを総括して難治性UCとした. その結果, 難治性UCでは26%において罹患範囲が進展し, 再燃の頻度は発症後の5年以内において高く, その後低下する傾向を示した. 活動期間は発症後5年以内では年当りに占める割合は低いが, 6年から15年間では逆に高くなった. 難治性UCの中で, とくに3回以上再燃し, かつその都度重症化し, 6カ月以上活動期にある場合は相対的手術適応と考えた.
著者
-
池原 照幸
大阪市立大学第一外科
-
中村 志郎
大阪市立大学 大学院 医学研究科 腫瘍外科学 講座
-
大川 清孝
大阪市立大学 大学院 消化器器官制御内科学
-
北野 厚生
大阪市立大学
-
押谷 伸英
大阪市立大学 大学院医学研究科消化器内科学
-
加島 和俊
大阪市立大学 細菌
-
奥野 匡宥
大阪市立大学医学部第1外科
-
小林 絢三
大阪市立大学
-
日置 正人
大阪市立大学医学部
-
橋村 秀親
大阪市立大学第3内科
-
岡部 弘
大阪市立大学第3内科
-
福島 龍二
大阪市立大学第3内科
-
加島 和俊
大阪市立大学第3内科
-
小島 昭重
大阪市立大学第3内科
-
池原 照幸
大阪市立大学第1外科
-
池原 照幸
大阪市立大学医学部第1外科
-
橋村 秀親
大阪市立大学医学部第3内科
-
岡部 弘
大阪市立大学医学部第3内科
-
福島 龍二
大阪市立大学医学部第3内科
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