痙性麻痺性構音障害患者の言語訓練後の話しことばの変化―聴覚印象による評価―
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概要
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脳血管障害後の痙性麻痺性構音障害患者のうち, 2ヵ月以上言語訓練をうけた24例 (平均年齢61.6歳) の言語訓練後の話しことばの変化を聴覚印象法 (日本音声言語医学会検査法検討委員会による基準) を用いて評価し, 以下の結果を得た.<BR>(1) 0.5以上の評価点の低下 (改善) が認められた上位7項目は, 順に「明瞭度」「母音の誤り」「子音の誤り」「異常度」「発話の程度―遅い」「段々小さくなる」「抑揚に乏しい」であった.<BR>(2) 重症度 (異常度+明瞭度の和) は24例中16例, 約7割に何らかの改善が認められた.<BR>(3) 一方, 「音・音節がバラバラに聞こえる」「努力性」「速さの程度―遅い」などでは評価点の上昇 (悪化) も認められた.<BR>(4) 症状の変化は症例によって多様であった.
著者
-
遠藤 教子
東京都板橋ナーシングホーム
-
長谷川 和子
諏訪赤十字病院
-
辰巳 格
東京都老人医療センター
-
河村 満
千葉大学医学部神経内科
-
廣瀬 肇
東京大学医学部音声言語医学研究施設
-
福迫 陽子
東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
-
正木 信夫
東京都老人総合研究所
-
正木 信夫
東京都老人総合研究所リハビリテーション医学部言語聴覚研究室
-
紺野 加奈江
東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究室
-
塩田 純一
汐田病院神経内科
-
辰巳 格
東京都老人総合研究所リハビリテーション医学部言語聴覚研究室
-
遠藤 教子
東京都板橋ナーシングホームリハビリテーション室
-
長谷川 和子
諏訪赤十字病院言語室
-
廣瀬 肇
東京大学医学部付属音声言語医学研究施設
-
廣瀬 肇
東京大学医学部音声言語科学研究施設
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