嚥下反射促通手技の効果 : 健常者の場合
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概要
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嚥下反射促通手技である“舌骨挙上圧迫刺激”,“前頸部摩擦刺激”,“前頸部軽度摩擦刺激”を健常者に施行し,その効果・方法・神経生理学的機序・治療的意義について検討した.被験者は,18歳から23歳までの女性34名.方法は,被験者を椅坐位にし,実験者が横から頸部を徒手的に刺激し,嚥下反射の生起を触覚的にとらえた.3つの刺激条件下での嚥下反射生起回数と,前後に設けた無刺激期間での嚥下反射生起回数とを比較した.その結果,(1)“舌骨挙上圧迫刺激”と“前頸部摩擦刺激”は,無刺激期間と比較して有意に嚥下反射生起回数を増加させた.(2)徒手的刺激条件では,2分間の刺激時間中嚥下反射生起回数が持続あるいは増加した.(3)促通手技は,口腔咽頭喉頭領域の表在・深部機械受容器と化学受容器を介して舌咽神経または上喉頭神経に求心性情報をもたらすと考えられた.
- 日本コミュニケーション障害学会の論文
- 2000-08-30
著者
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