キナリザリンを用いるホウ素の新間接吸光光度定量法
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概要
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キナリザリンは従来から濃硫酸溶媒中でホウ素の光度定量用試薬として用いられていたが,水溶液中でもホウ素と反応し,光度定量に利用できることがわかった.キナリザリン水溶液はpH8.35付近において550mμ付近に吸収極大を示すが,この吸収はホウ素の共存によっていちじるしく減少するので,この退色した試料溶液を対比液として,試薬ブランクの吸光度をもとめる測定法を用いた.本報告では最適の定量条件,すなわちpH値,キナリザリン試薬濃度,緩衝溶液使用量などについて検討し,さらに呈色の安定性ならびに温度,共存イオンなどの影響について実験した.本法によって,16.0ppmまでのホウ素量の範囲内において吸光度との間に直線関係が得られ,また,透光度比法を適用すれば16.0〜38.4ppmのホウ素量についても定量できることがわかった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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