ルチンを用いるホウ素の新吸光光度定量法
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概要
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ホウ素に対する新しい吸光光度定量用試薬を見出す目的で,種々のオキシフラボン類の化合物について実験した結果,ルチンがホウ素の高感度定量用試薬として用いられることがわかった.定量操作法は試料溶液に塩酸,シュウ酸およびルチン試薬溶液などを添加して蒸発乾固し,その乾固物をアセトンに溶解して得られた呈色溶液の吸光度を440mμで測定する.本報では塩酸,シュウ酸,ルチン溶液などの最適使用量を求め,また蒸発乾固の際の乾燥温度,乾燥時間および使用容器などの乾燥条件について検討した.さらに乾固物溶解のための溶媒の種類,呈色の安定性,共存塩類の影響などについても実験をおこなった.本法によって0.00〜0.30ppmのホウ素量についてベールの法則に従う直線関係が得られ,黒鉛試料中の微量ホウ素の定量に本法を応用して満足すべき結果が得られた.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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