ベリリオンを用いるホウ素の新吸光光度定量法
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ホウ素に対する新しい呈色用試薬を見出す目的で,種々のアゾクロモトロープ酸系の化合物について検討した結果,ベリリオンが濃硫酸溶媒中でホウ素と呈色反応をおこない,微量ホウ素の吸光光度定量用試薬として用いられることを見出した.種々実験の結果,もとめられた最適の定量操作法はつぎのとおりである.15.0μg以下のホウ素を含む試料溶液を50m<I>l</I>容量の石英製ビーカーにとり,10<SUP>-3</SUP><I>M</I>ベリリオン試薬溶液2.0m<I>l</I>を加え,さらに濃硫酸を加えて全量10.0m<I>l</I>とする.この際硫酸の濃度は92.5%以上に保持する.この混合溶液を70℃の空気浴中で30分間加熱したのち,冷却して吸収測定用セル内にうつし,同様操作をおこなって得られたブランクを対比液として650mμで吸光度を測定する.本法によって,0.0〜1.5ppmのホウ素量の範囲内でベールの法則にしたがう直線関係が得られ,感度は0.0327μg/cm<SUP>2</SUP>,もとめられた分子吸光係数はホウ素について3,310であった.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
著者
関連論文
- 2-(2-チアゾリルアゾ)-4-メチルフェノールを含むポリ塩化ビニル膜による数種の金属イオンの簡易比色定量法
- モリブデン酸形陰イオン交換樹脂を用いるリン酸イオンの比色定量
- JIS法によるヒ素の定量についてのクロスチェック
- 3,3'-ジアミノベンジジンを用いるセレンの吸光光度定量法の改良とクロスチェック
- 海水中のppbオーダーのクロム(VI)の溶媒抽出濃縮-原子吸光定量
- 銅と鉄の原子吸光定量におけるアルカリ塩類の干渉現象
- 視覚比色法によるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの簡易定量
- アルキルベンゼンスルホン酸塩の簡易比色定量法
- 過塩素酸による鉛の紫外吸光光度定量法
- 水銀用イオン選択性電極としてのヨウ化物感応電極
- 浮上油分の簡易検知方法
- カーミン酸を用いるホウ素の間接吸光光度定量法
- キナリザリンを用いるホウ素の新間接吸光光度定量法
- ベリリオンを用いるホウ素の新吸光光度定量法
- ネオトリンを用いるホウ素の新吸光光度定量法
- ベンゾインを用いるホウ素の紫外吸光光度定量法
- ルチンを用いるホウ素の新吸光光度定量法
- ヘマトキシリンを用いるホウ素の新間接吸光光度定量法
- 環境水質連続自動観測システムの開発*
- メチルバイオレットを用いるホウ素の吸光光度定量法
- 微量ホウ素の定量法について
- ケルセチンを用いるヒ素の吸収光度定量法-続-
- ニュートラルレッドを用いるアルキルベンゼンスルホン酸塩の溶媒抽出吸光光度定量法(ノート)
- モーリンを用いるヒ素の吸光光度定量法
- 海水中のppbオーダーの水銀の電解濃縮法(ノート)
- ケルセチンを用いるヒ素の吸光光度定量法