亜酸化窒素-アセチレン炎を用いるストロンチウムの原子吸光分析
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
亜酸化窒素-アセチレン炎中ではストロンチウムは一部イオン化するので,検量線は直線性を示さなかった.ストロンチウムの原子共鳴線(4607Å)とイオン共鳴線(4077Å)とで吸収を測定することによってストロンチウムのイオン化率を求め,2ppmのストロンチウムの場合82%という値を得た.ストロンチウムよりもイオン化しやすいカリウム2000ppmを共存させると,ストロンチウムのイオン化が抑制され,空気-アセチレン炎中における場合よりも高い感度が得られ,またストロンチウムの濃度0.2〜1.0ppmの範囲で直線の検量線が得られた.<BR>共存元素の干渉を25種の元素について調べた結果,6.8eV以下のイオン化電位をもつ元素はすべてストロンチウムに対して増感干渉を示した.これらの元素の増感干渉については,亜酸化窒素-アセチレン炎中でこれらの元素も一部イオン化しカリウムと同様の機構,すなわちストロンチウムのイオン化を抑制する機構によって,増感干渉を示すと考えた.一方,7.3eV以上のイオン化電位をもつ元素は二,三の例外を除いて認めうる程度の増感干渉は示さなかった。ケイ素以外の24種の元素の干渉は塩化カリウムを多量に共存させると見かけ上まったく消失した.ケイ素の場合でもストロンチウムの100倍量までほとんど干渉が見られなかった.<BR>無機酸の干渉について塩酸,硝酸,過塩素酸,硫酸について調べた,亜酸化窒素-アセチレン炎中では塩酸,硝酸は1<I>N</I>以下の濃度ではほとんど干渉を示さなかった.<BR>ポルトランドセメント,真空管用カソードオキサイド,動物の骨,粉末ミルク中のストロンチウムの定量をカリウム2000ppmを共存させて行なった.定量結果は他の方法ですでに求められた結果とよく一致した.
著者
関連論文
- 膜分離/化学発光法による水中の全有機炭素の連続流れ測定
- 化学発光法による水中の全窒素の定量 : 触媒の比較
- デオキシリボ核酸を構成する核酸塩基成分の電気分析による定量
- プリンアルカロイド類の非水溶媒ポ-ラログラフィ-による同時定量
- N,N-ジメチルホルムアミド溶媒中におけるプリン塩基とそれらのヌクレオシドの電気化学的挙動(ノ-ト)
- 内標準原子吸光分析法による有機物を含む水溶液試料中の微量金属の定量 : II.ワインの分析
- 内標準原子吸光分析法による有機物を含む水溶液試料中の微量金属の定量 : I.基礎研究
- アミノ酸ラセミ化法による大阪湾南港底たい積層の年代測定
- アミノ酸ラセミ化法による屋久杉年輪の年代測定
- ガスクロマトグラフィーによる化石木中のアミノ酸の光学分割と年代測定への基礎的検討
- 大豆たんぱく質による水中の微量カドミウムの濃縮定量
- 大豆たんぱく質による水中の微量水銀の濃縮とフレームレス原子吸光分析
- 大豆たんぱく質の凝固過程を利用する水中の微量金の濃縮と原子吸光 ・ 発光分光分析による定量
- 大豆たんぱく質の凝固過程を利用する水中の微量金属の捕集
- 原子吸光分析法による有害性金属の定量(第4報) : 吸収管を用いた微量ヒ素の定量
- キレート配位子固定シリカゲル捕集-原子吸光分析法による無機及び有機水銀の分別定量
- イミノアセテート固定シリカゲルを捕集剤とする水中の微量銅(II)のフロースルー電気分析
- ジチオカルバメート固定シリカゲルを用いる水中の超微量水銀の分離濃縮と高感度原子吸光定量
- ナイロンチューブ及びシリカゲルを結合担体とする酵素の固定化
- 網目ガラス状炭素を用いたフロースルー電極の電気化学的特性
- 分析化学--電気分析化学における薄層電解セルの分光学的応用 (1974年の化学-6-)
- 炎中への試料導入に白金コイルを用いる原子吸光分析
- 亜酸化窒素-アセチレン炎を用いるストロンチウムの原子吸光分析
- 電気滴定-3-(機器・分離分析入門講座)
- 電気滴定-2- (機器・分離分析入門講座)
- 電気滴定-1- (機器分離分析入門講座)
- スルホナールを一次標準として用いる校正用二酸化イオウ標準ガスの標定
- 既知容量の純二酸化イオウと窒素からなる混合ガスを標準物質とする分析機器校正用二酸化イオウ混合ガスの標定
- 溶解度差を利用するヨウ素イオンとヨウ素酸イオン混合物の電流滴定
- 四酢酸鉛による水のガスクロマトグラフ分析
- 回転白金電極を用いるシアン化物,塩化物およびシアン酸塩混合物の逐次電流滴定
- 接触還元分解ガスクロマトグラフィーによる有機化合物の示性および元素分析に関する二,三の検討
- 活性炭薄層プレートによる芳香族アミノ酸の分離とその検出に泳動エレクトログラフィーの応用
- 薄層クロマトグラフィーにおけるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の効果について
- 円すい薄層クロマトグラフィー
- 円形薄層クロマトグラフィーによるアミノ酸類の分離
- 中国の印象-2-
- 中国の印象-1-
- 泳動エレクトログラフィーによる植物体中の遊離アミノ酸の分布分析
- 交流ポーラログラフ法によるガソリン中のマンガンの定量
- 原子吸光分析法によるポリ塩化ビニル中の亜鉛,鉛およびカルシウムの定量
- 泳動エレクトログラフィーによる植物組織中のカリウム,リン酸およびアミノ酸の分布分析
- ポーラログラフ法によるチタン,バナジウムの同時定量
- スルホナールを一次標準として用いる校正用二酸化イオウ標準ガスの標定 : 校正ガスの標定に関する研究(第2報)
- 泳動エレクトログラフィーによる植物組織中のカリウム,リン酸およびアミノ酸の分布分析
- 回転白金電極を用いる単体イオウの電流滴定
- 自動車排気ガス中のベンゼンおよびトルエンのガスクロマトグラフ分析 : 自動車燃料中の金属元素の定量分析に関する研究(第4報)
- アセト酢酸エチルを金属溶解性試薬として用いる加硫ゴム中の亜鉛の原子吸光分析 : 金属溶解性試薬を用いる非水溶媒ポーラログラフィー(第5報)
- 自動車排気ガス中の鉛の迅速分析 : 自動車燃料中の金属元素の定量分析に関する研究(第3報)
- 自動車排気ガス中の鉛の交流ポーラログラフ分析 : 自動車燃料中の金属元素の定量分析に関する研究(第2報)
- 交流ポーラログラフィーによるガソリン中の鉛の定量 : 自動車燃料中の金属元素の定量分析に関する研究(第1報)
- 交流ポーラログラフィーによる潤滑油中の鉛と亜鉛の同時定量
- アセト酢酸エチルを金属溶解性試薬として用いる亜鉛の非水溶媒ポーラログラフィー : 金属溶解性試薬を用いる非水溶媒ポーラログラフィー(第4報)
- アセト酢酸エチルを金属溶解性試薬として用いる鉛の非水溶媒ポ-ラログラフィー : 金属溶解性試薬を用いる非水溶媒ポーラログラフィー(第3報)
- アセチルアセトンを金属溶解性試薬として用いる鉛の非水溶媒ポーラログラフィー : 金属溶解性試薬を用いる非水溶媒ポーラログラフィー(第1報)
- サリチルアルデヒドを金属溶解性試薬として用いる鉛の非水溶媒ポーラログラフィー : 金属溶解性試薬を用いる非水溶媒ポーラログラフィー(第2報)
- 原子吸光分析法による潤滑油中の亜鉛の定量
- 交流ポーラログラフ法による石油中のバナジウムの定量
- 発光分光分析における雰囲気および圧力効果に関する研究 : スペクトル線強度と電極消耗量との関係
- シアンイオンおよびシアン酸イオンと共存するハロゲンイオンの回転白金電極を用いた短絡電流指示法による銀滴定
- 原子吸光分析法によるポリ塩化ビニル中の亜鉛,鉛およびカルシウムの定量
- 生体実験原則論(動物実験を考える)
- 炎中への試料導入に白金コイルを用いる原子吸光分析
- ガスクロマトグラフィーによる(+)-酒石酸を用いる(±)-メントンの光学分割
- ガラス毛細管カラムガスクロマトグラフィーによるケトン類ジアステレオマーの分離
- サンプリング時間間隔を計画的に増加したガスクロマトグラムのデータ処理 : サンプリング点数の極小化に関する研究(第1報)
- 亜酸化窒素-アセチレン炎を用いるストロンチウムの原子吸光分析
- 既知容量の純二酸化イオウと窒素からなる混合ガスを標準物質とする分析機器校正用二酸化イオウ混合ガスの標定 : 校正ガスの標定に関する研究(第1報)
- 電気滴定(その3)
- 電気滴定(その2)
- 電気滴定(その1)
- 溶解度差を利用するヨウ素イオンとヨウ素酸イオン混合物の電流滴定
- 電示容量法による界面活性剤の定量分析(第1報) : 各種電示容量法の比較について
- 二刺激式光度滴定装置および酸塩基滴定への応用 : 二刺激式光度滴定(第1報)
- 泳動エレクトログラフィーによる植物体中の遊離アミノ酸の分布分析
- 円形薄層クロマトグラフィーによるアミノ酸類の分離
- 接触還元分解ガスクロマトグラフィーによる有機化合物の示性および元素分析に関する二,三の検討
- 活性炭薄層プレートによる芳香族アミノ酸の分離とその検出に泳動エレクトログラフィーの応用
- 薄層クロマトグラフィーにおけるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩の効果について
- 円すい薄層クロマトグラフィー
- 四酢酸鉛による水のガスクロマトグラフ分析
- 回転白金電極を用いるシアン化物,塩化物およびシアン酸塩混合物の逐次電流滴定
- 交流ポーラログラフ法によるガソリン中のマンガンの定量
- 高分子中の微量金属元素の原子吸光分析
- ポーラログラフ法によるチタン,バナジウムの同時定量
- 放射線量滴定による鉄の定量
- 流体試料用光電光度計の試作 水中鉄(III)の連続定量への応用
- 交流ポーラログラフ法によるガソリン中の溶存酸素の定量〔英文〕
- 酸塩基指示薬の分光光度的研究
- 電流滴定法によるチタンの定量
- タングステン電極を用いた弱酸の電流滴定
- タイトル無し
- タイトル無し
- 鉄(III)の錯滴定における指示薬としてのフェロン
- 弱酸(水溶媒),弱塩基(非水溶媒)の二刺激式光度滴定
- タイトル無し
- タイトル無し
- タイトル無し
- 錯滴定における最近の進歩
- タイトル無し