細小肝癌60例の診断と治療成績の検討
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概要
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腫瘍長径3cm以下の細小肝癌60例の臨床像と治療成績について検討した.進行肝癌129例と臨床的背景を比較すると,性比と肝疾患既往歴に有意差を認めたが,HBs-Ag陽性率,飲酒歴,輸血歴には有意差を認めなかった.発見の契機は,37例(62%)が超音波検査(US),20例(33%)がAFP検査であり,現時点ではUSが,細小肝癌発見の最も有効な手段と思われた.またAFPとFerritinの同時測定は,細小肝癌のより高いhigh risk groupの設定に有用だと思われた.主治療別の生存率は,TAE群(1年94%, 2年74%, 3年45%)が,手術群(1年75%, 2年60%, 3年51%)と変わらない生存率を示した.経口投与群(1年70%, 2年52%)も比較的良好であったが,動注群(1年58%, 2年23%)は最も不良であり,TAE群とは有意差(p<0.05)があった.動注群は,TAEが手技的に不可能な症例がほとんどで,かつ肝予備能もTAE群より良好であったことより,細小肝癌への動注療法は,慎重に行うべきであると考えられた.
著者
-
平井 賢治
久留米大学
-
田中 正俊
久留米大学 医学部 第2内科
-
栗谷 典量
久留米大学小児科
-
栗谷 典量
久留米大学 医学部 小児科
-
谷川 久一
久留米大学
-
須子 保
久留米大学第2内科
-
酒見 泰介
久留米大学第2内科
-
山口 弦二朗
久留米大学医学部公衆衛生学
-
真島 康雄
久留米大学医学部第2内科
-
二宮 冬彦
久留米大学第2内科
-
阿部 正秀
久留米大学医学部第二内科
-
藤本 隆史
久留米大学第2内科
-
白石 公彦
久留米大学第2内科
-
三浦 力
久留米大学第2内科
-
三浦 力
久留米大学医学部第2内科
-
阿部 正秀
久留米大学医学部第2内科
-
真島 康雄
久留米大学医学部第1病理
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