Gianotti病皮膚病変の発生機序に関する免疫組織学的研究
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概要
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病因としてB型肝炎ウイルス(以下HBV)が確認されているGianotti病皮膚病変の発生病理については未だ不明であり,体液性免疫もしくは細胞性免疫の両方面からの検討が加えられているが,著者らはその発生機序に皮膚組織へのHBs抗原抗体複合物の沈着が密接に関与している可能性を想定しその実証を目的として9例のGianotti病患者皮膚生検材料を用い蛍光抗体法を実施し,HBs抗原,IgG, IgM, C<SUB>3</SUB>の皮膚組織内局在を観察した.その結果真皮乳頭層および網状層の血管周囲性リンパ球,組織球性炎症細胞浸潤を伴った毛細血管,細静脈壁にHBs抗原,IgG, IgM, C<SUB>3</SUB>の特異蛍光が微細穎粒状,一部線状に認められた症例は9例中4例であった.対照のGianotti症候群は全例陰性所見であった.したがって以上の検索結果よりその結合比,分子量は不明であるが抗原過剰域HBs抗原抗体複合物の皮膚血管壁への一過性沈着がGianotti病皮膚病変形成に重要な因子であり得ることが示唆された.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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