秋冬期のチャの炭水化物蓄積に及ぼす施肥条件の影響
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概要
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肥培の良否および秋肥の施用時期,量が炭水化物の蓄積に及ぼす影響を明らかにするため,成木園に準じて樹型を整えた2年生〜3年生茶樹を用いて,10月下旬から5月中旬にわたって調査した。<BR>1.炭水化物の含有率は,概して秋冬期における樹体の窒素濃度の高い処理区は低く,窒素濃度の低い処理区は高い傾向がみられた。しかし,晩期標準量区は12月中旬以降においては標準区に比べて窒素濃度が高まったが,炭水化物の含有率も高く推移した。<BR>2.肥培の良否が炭水化物の蓄積に及ぼす影響については,含有率は肥培良区が最も低く,標準区と肥培不良区はほぼ同等であった。2〜3月における総蓄積量は,標準区が最も多く,肥培良区,肥培不良区の順に少なかった。<BR>3.秋肥の施用法が炭水化物の蓄積に及ぼす影響については,含有率は無秋肥区が最も高く,次いで晩期半量区,晩期標準量区の順で,標準区が最も低かった。2〜3月における総蓄積量は,無秋肥区,晩期半量区が多く,標準区は最も少なかった。<BR>4.炭水化物の含有率に及ぼす秋肥の施用法の影響は,地上部と地下部でかなり傾向を異にし,地上部では11月ごろから次第に差がつき,2月に最も差異が顕著となり,萌芽期以後は差異がみられなくなったが,地下部では2〜3月には差異は小さくなり,逆に一番茶摘採後に差異が顕著となった。<BR>5.秋肥の施用法が一番茶収量に及ぼす影響については,無秋肥区が最も多く,次いで晩期半量区,晩期標準量区,標準区の順であり,2〜3月における炭水化物の蓄積量の多少とほぼ一致した。
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