暖地茶樹における摘採回数及び整枝方法が一番茶の成分及び品質に及ぼす影響
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概要
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年間の摘採回数,整枝時期および整枝強度が次年度一番茶の品質,成分に及ぼす影響を明らかにするため,やぶきた8年生園を用い,これらを組合わせて処理を行い,以後5年間毎年同一処理を行ってこれら影響について検討を加えた。<BR>1.窒素およびタンニン含有率に及ぼす影響はかなり小さく,摘採回数および整枝時期による差異はほとんどみられなかった。整枝強度の影響については,深整枝区は浅整枝区に比べて窒素含有率はやや低下し,タンニン含有率はわずかに高くなる傾向がみられた。<BR>2.アミノ酸含有率に及ぼす影響については,処理間にかなり大きな差異がみられ,摘採回数では,四茶区は三茶区に比べてやや高く,整枝時期では,春整枝区は秋整枝区に比べて高く,特に深整枝した場合に差異が大きかった。整枝強度では,浅整枝区は深整枝区に比べて高い傾向がみられた。<BR>3.外観に及ぼす影響については,原葉が小型化し,また,芽ぞろいの良好になる処理区ほど向上する傾向がみられた。<BR>4.内質に及ぼす影響については,摘採回数では,三茶区は四茶区に比べてすぐれ,整枝時期では,秋整枝区は春整枝区に比べて良好であり,整枝強度では,深整枝区は浅整枝区に比べて勝る傾向がみられた。<BR>5.処理の累年的影響については,三番茶まで摘採を行った場合,深整枝を毎年継続した区は,浅整枝区に比べてアミノ酸含量および滋味が経年的に低下する傾向がみられた。<BR>本試験を行うにあたり,製茶指導および製品の審査をしていただいた製茶研究室の岡田文雄室長,中田典男技官,和田光正技官に深甚なる謝意を表す。
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