強制給餌したヒナの体脂肪蓄積に対するセルロース給与量の影響

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肝臓と屠体の脂質蓄積に対するセルロース給与量の影響を,14日齢の白色レグホーン種雄ヒナを用いて検討した.無繊維精製飼料を調製し,これにセルロース(〓紙粉末,40メッシュ)を1%,2%および8%のレベルで添加し,代謝エネルギー摂取量が同一になるようにヒナに14日間強制給餌した.血漿脂質量は,有意ではないがセルロース給与量の増加に反比例して減少する傾向がみられた.肝臓脂質量はセルロースの給与により,無繊維区の50〜70%に減少し,セルロースの1%添加でも,肝臓脂質蓄積の抑制に有効であることが示された.しかし,セルロース給与区間における肝臓脂質量の有意な差異は認められなかった.試験期間中に全屠体に蓄積した.蛋白質,脂質およびエネルギー量は,セルロース給与によっては影響されなかった.しかしセルロース給与により,肝臓における脂質とエネルギーの蓄積量は有意に減少し,屠体(肝臓を除く)における蓄積は逆にわずかに増加する傾向が認められ,脂質とエネルギーの蓄積において,全屠体の脂質とエネルギーに占める肝臓の脂質とエネルギーの割合が,セルロース給与により有意に低下することが示された,したがって,セルロースはヒナの生体内における脂質の分布と移動に何らかの影響をおよぼすことが示唆された.
社団法人日本畜産学会の論文

強制給餌したヒナの体脂肪蓄積に対するセルロース給与量の影響

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