鶏ヒナにおける体脂肪蓄積に対する給与脂肪の影響

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14日齢の白色レグホーン種雄ビナを同一代謝エネルギー量および同一蛋白質量摂取条件下において,グルコース飼料と3種の高脂肪飼料を14日間給与し,ヒナの屠体脂肪蓄積量と給与脂肪酸の屠体脂肪への取り込み率について検討した.飼料中の脂肪源として脂肪酸組成および不飽和度の異なるラード,水素添加ラードおよびヤシ油を用いた.また給与脂肪酸の体脂肪への取り込みを調べるために,中鎖脂肪酸の指標としてラウリン酸,長鎖脂肪酸の指標としてマーガリン酸を,それぞれのメチルエステルとして飼料に添加した.水素添加ラード区の見かけの脂肪吸収率は,他の3区と比較して有意に低かった.屠体脂肪蓄積量とエネルギー蓄積量は,ラード区で有意に増加した.屠体脂肪へのラウリン酸の取り込み率は,ラード区およびグルコース区では差がなかった.一方マーガリン酸の取り込み率はラード区ではグルコース区に比べて3倍に,ヤシ油で2倍に増加した,また屠体脂肪蓄積量とマーガリン酸取り込み率の間には有意な正の相関が認められた.したがって脂肪給与による代謝エネルギー利用効率の向上および屠体脂肪蓄積量の増加には,給与脂肪酸の体脂肪への直接取り込み率の増加が関与にていると示唆された.
社団法人日本畜産学会の論文

鶏ヒナにおける体脂肪蓄積に対する給与脂肪の影響

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