Implicit Relational Assessment Procedure(IRAP)の信頼性と妥当性の検討 : 言語関係と心理的柔軟性の測定
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概要
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本研究は、Implicit Relational Assessment Procedure(IRAP)の信頼性と妥当性を、二つの観点から検討した。一つ目の観点は、言語関係の指標としてD_<IRAP>得点を用い、二つ目の観点は、心理的柔軟性の指標として反応潜時を用いた。32名の大学生を対象に、不安という言語刺激を対象とした不安IRAPを実施し、社会不安の顕在指標および潜在指標、心理的柔軟性の顕在指標、不安喚起場面での回避傾向との関連を検討した。また、信頼性の検討を目的として、24名を対象に1週間後に再度不安IRAPを実施した。その結果、不安IRAPに高い信頼性が確認された。また、言語関係の指標としてのD_<IRAP>得点は仮説どおりの結果が、心理的柔軟性の指標としての反応潜時は部分的に仮説を支持する結果が示された。これらの結果から、不安IRAPは二つの側面の指標として信頼性と妥当性を有していることが示唆された。
- 2013-05-31
著者
-
嶋田 洋徳
広島大学総合科学部
-
大月 友
早稲田大学
-
嶋田 洋徳
早稲田大学
-
木下 奈緒子
同志社大学大学院心理学研究科
-
木下 奈緒子
日本学術振興会
-
久保 絢子
(株)スクウェア・エニックス
-
久保 絢子
早稲田大学大学院人間科学研究科
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