阪神・淡路大震災における心身医学的諸問題(II) : 身体的ストレス反応を中心として
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概要
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阪神・淡路大震災の被災者における身体症状を中心とした心身医学的問題を探るため, 震災1カ月前後に神戸市灘区内の避難所にて80名に問診カード調査を行い, 心身の諸症状の出現率を健常者と比較したところ, 「不眠・易疲労・食欲不振・頭痛・動悸・胸痛」が多く, 被災者内要因として慢性疾患が「風邪症状・食欲不振・易疲労・抑うつ気分」に, 近親者死亡が「易疲労」に, 建物全壊が「不眠・抑うつ気分」に影響を与えていた。さらに震災後2週目および5週目に計408名の避難所生活者の血圧測定を行ったところ, 高血圧症の既往のない者の約45%に高血圧状態が認められた。なお本研究所では, 様々な被害状況の互いの交絡因子の影響を除外するために多重ロジスティック回帰分析を使用した。
- 日本心身医学会の論文
- 1996-12-01
著者
-
熊野 宏昭
東京大学医学部附属病院心療内科
-
嶋田 洋徳
早稲田大学人間科学学術院
-
坂野 雄二
早稲田大学
-
赤林 朗
京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療倫理学分野
-
赤林 朗
東京大学医学系大学院保健社会学
-
辻内 琢也
早稲田大学人間科学学術院健康生命科学研究領域
-
末松 弘行
東京大学医学部分院心療内科
-
末松 弘行
東大分院心療内科
-
吉内 一浩
東京大学心療内科
-
伊藤 克人
東急病院心療内科
-
嶋田 洋徳
広島大学総合科学部
-
熊野 宏昭
東京大学医学部
-
末松 弘行
川村学園女子大学
-
辻内 琢也
東京大学医学部心療内科
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