選択的注意は両耳に分離呈示された音声の了解度をどのように変えるのか : 心理実験とfMRIによるアプローチ(聴覚一般,聴覚・音声・言語とその障害/一般)
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概要
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音声における選択的注意はカクテルパーティ効果が例にあげられるように、ヒトは沢山の話者がいる状況下においてでもある発話者に対して選択的に注意を向けることでその内容を聞き取りやすくなる。選択的注意に関する研究は両耳分離聴(dichotic listening)などの実験手続きによってなされてきた。しかし、注意の効果が左右の聞き取りやすさにどれほどの差異を作り出しているのかについては言及されていない。そこで本研究では,選択的注意が音声知覚にどれほど貢献しているのかを定量化することを目的とした。また、functional MRIを用いて選択的注意をしている状況下での脳活動計測もおこなった。本実験で被験者は、両耳分離聴で2つの数字音声刺激を聴取し注意を向けた側に呈示された音声を加算する課題をし、さらに両耳分離聴で単語音声も呈示しその内容を答えるという二重課題をおこなった。注意を向けていた側の単語音声了解度が注意を向けていなかった側の了解度より高いことが示された。また、音声刺激にはSINを5段階(-10, -5, 0, 5, 10dB)に設定した背景雑音でマスキングをおこなった。実験結果から注意の効果をdBに換算すると、同じ正答率における注意耳と非注意耳の刺激のSIN差から、注意の効果はノイズの音圧レベル差に換算すると相対的に7.65dBの音圧比(SIN)に相当した。また、両耳分離呈示し選択的注意を向けている状況下での音声聴取時および両耳同音聴での音声聴取時の脳活動をfMRIで計測し,注意に関連して賦活する領域を検討した.
- 2012-03-01
著者
-
力丸 裕
理化学研究所フロンティア研究システム思考機能研究グループ
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力丸 裕
同志社大学 生命医科学部
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力丸 裕
同志社大学大学院生命医科学研究科:同志社大学バイオ・ナビゲーション研究センター
-
力丸 裕
同志社大学工学研究科
-
力丸 裕
同志社大学大学院 生命医科学研究科
-
高岡 宏
同志社大学生命医科学研究科
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